「三つのお願い」の主人公は、レナです。
「最初と最後で変化するのが主人公」という定義を教えています。
では、レナはお話を通して、どう変化したのでしょうか。
レナの三つのお願いは、以下の通りです。
一 この寒さ、なんとかならないかなあ。
二 あんたみたいな人、ここにいてほしくない。帰ってよ。
三 いい友だちがいなくなって、さびしいよ。もどってきてくれないかな。
三つのお願いの内、レナが一番かなえたかったお願いは三番です。これは、子どもは分かるでしょう。
でも考えてみると、二番のお願いをしなければ、三番のお願いをする必要もなかったはずです。また、二番のお願いはかなったのだから、三番のお願いをすること自体おかしいのです。
ということは、二番と三番の間にレナが変化する何かがあったことになります。
この間に、レナはお母さんに聞きます。
「お願いを何か一つかなえてもらえるとしたら、何をお願いする。」
「いい友だちよ。この世でいちばん大切なものは友だちだもの。」
レナは三つのお願いを通して、友だちの大切さに気付いたのです。
(2008.5.10)