天にのぼったおけや

 国語サークルのはらうたで「天にのぼったおけや」を検討しました。
 1年の教材で、作者はかわむらたかし。「山へ行く牛」の作者です。
 作品を検討していく内に思いついたマルチ発問やセレクト発問を書き留めておきます。1年生に通用するかどうか確かめたいところです。
(このお話では、のんきもののおけやが、たけのわをはめているときに、たけがはじけて、雲の上にとばされ、人手不足の雷に雨のたねをまくことを手伝わされ、たくさんの村に雨をふらせ、自分の村に来たとき、どばっとふらせてしまい、あわてて真っ逆さまに落ち、村の五重塔につかまっているところを和尚と村人の協力で助けられ、かみなりに会いたいなと思いながらおけを作る、という話です。)

1)テレビやマンガで出てくるのんきものって、どんな人がいますか。(マ)
2)おけやがのんきものだなと思うところを探してみましょう。(マ)
3)トーンカッカとたけのわをはめているところを真似してみましょう。(マ)
4)おけやは真上にとんでったのですか、ななめにとんでったのですか。(セ)
5)かみなりは何人出てきますか。(セ)
6)どんな音が出てきますか。(マ)
7)音じゃなくて、ようすを表すことばを見つけましょう。(マ)
8)「ちくちく」をちがう言葉で言ってみましょう。(マ)
9)たなばたまつりで雨がふって、むらの人はよろこんでますか。(セ)
10)おけやは真下におちましたか、ななめにおちましたか。(セ)
11)トンカッカ トントンを真似してみましょう。(マ)
12)おけやが天にのぼったのは、よかったのでしょうか。(セ)

 ④のおけやが竹で弾かれたときの飛び方を問うたものです。文章では「ぽうんと」という表現があるから、曲線を描きながら飛んでいったことが分かります。「まっすぐだったらビューンとだ」という意見や、「雷と雨をまく時、自分の村までもどってくるのに多くの村を通ったから、真上でなくななめ上にとばされた」ということも推理できるのです。
 ⑫は、日照りの村に雨をふらせたことと、大水をおこしてしまったことの両方が天秤にかけられ、よかったか悪かったかが検討されると思います。それぞれの理由を文章から探させることで、文章を読む力をつけられると考えます。 
 こんな風にいろいろ発問は思いつくのですが、1年生に通用するかどうかはやってみないと分かりません。
 もし教えることがあるなら、上記のような発問を試してみてください。
 自分で授業できないのがもどかしいです。
(来年は担任をやりたいのですが、久しぶりなので不安でもあります。)

(2006.10.28)