「いろはにほへと」の第1場面から、3つの文を視写させて、話者の視点がかっちゃんのそばにあることを教えました。
どんと、何かにぶつかって、つき飛ばされました。
「つき飛ばされたのは、誰ですか。」「かっちゃん。」
「何かは、何だったんですか。」「さむらい。」
話者がさむらいのそばにいたら、何かとは言いません。
べそをかきながらにらむと、目の前に、さむらいが、
「だれの目ですか。」「かっちゃん。」
話者がかっちゃんの目を通して見ていることは、一目瞭然です。
さむらいが、ひょうしぬけしたみたいに、はっはっはっと笑って、行ってしまいました。
ここは、教科書のさし絵に目玉を描き込ませました。「行ってしまいました」だから、かっちゃんの方から見ていることになります。
「ひょうしぬけしたのは、さむらいじゃないの。」とゆさぶると、
「ひょうしぬけしたみたいって、書いてあるから、ちがう。」と言える子がいたので、文章を根拠にするということが少しは根付いてきたようです。
文を読んで、さし絵に目玉を描かせるのは、とても有効でした。
(2008.10.12)