学力研の原稿です。12時半~14時までサークル例会の部屋で書き上げました。
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運動会、修学旅行。
大きな行事のあと、多くの子どもたちは落ち着かなくなります。
理由は大きく二つあります。
一つは、エネルギーのコントロールを調整できないためです。
運動会や修学旅行などの大きな行事を成功させるために、子どもたちはいつも以上の力(エネルギー)を発揮して取り組んできました。
でも、そのエネルギーは、通常の学習に適用できる質ではないのです。
学習へ最適化されたエネルギーの調整をうまくできないため、落ち着かないのです。
もう一つは、教師の疲れです。
大きな行事のため、教師も無理をしたきたのです。
そのため、当然、疲れもたまります。
その疲れは、学習指導の中にじわじわと表れ、適切な指導を行えなくしてるのです。
一、フラッシュカードの効能
エネルギーのコントロールのできない子どもたち、疲れている教師を救う、五分で(いえ、一分で)できる簡単実践の一つが、フラッシュカードです。
右のフラッシュカードは五年理科「流れる水のはたらき」の学習で使ったものです。
表が「けずる」、裏が「しん食」となってます。「けずる」を見せた後、ひっくり返して裏の「しん食」を見せるのです。
同様に、表が「運ぶ」、裏が「運ぱん」、表が「積もらせる」、裏が「たい積」の二枚も作りました。
教師「流れる水には、三つのはたらきがあります。けずるはたらきは?
子どもたち「しん食。」
教師「運ぶはたらきは?」
子どもたち「運ぱん。」
教師「積もらせるはたらきは?」
子どもたち「たい積。」
フラッシュカードを提示し、全員に言わせるだけで、わずか一分で学習スイッチを入れることができるのです。
フラッシュカードには、大きく二つの効能があります。
一つは、休み時間と授業時間を切り替えるスイッチとしての機能です。
フラッシュカードを使いながら、子どもたちのエネルギーを調整していくわけです。
もう一つは、フラッシュカードを作るために、教師が重要語句を選ぶことで、学習
指導の方向が定まることです。
その学習で何を優先して教えるべきかが定まれば、学習指導も安定するのです。
二、基礎計算力向上プロジェクト
算数で、学習スイッチを入れるなら、基礎計算である百マス計算が最適です。
二学期の初めに、よく紹介する話があります。「刃を研ぐ」です。
ある日の朝、旅人は山の中を歩いていました。奥深い森の中、汗を流しながら一生懸命に木を伐っているきこりを見かけました。そして夕方、同じ道を戻ってみると・・・、朝と同じ場所で、玉の汗をかきながら一生懸命木を伐り続けているきこりがいました。でも、あんまり作業は進んでいないようでした。旅人は足を止めてよくよく見ると、きこりが使っているノコギリの刃は、ボロボロでした。そこで、きこりに声をかけました。
旅人:「きこりさん、精がでますなぁ。でもあんまり作業は進んでないみたいですね、一旦手を止めて、ノコギリの刃を研いだらどうですか?」
きこり:「旅人さんよ、なに言ってるんだよ、刃を研ぐ時間なんておいらには無いんだよ、木を伐るのが忙しくてさ・・・。」
この話は、スティーブン・R・コヴィー博士の『七つの習慣』に載っています。
刃がボロボロのノコギリで木を切ってもなかなか作業は進みません。
学習も同じです。
基礎・基本がおろそかなところに、いくら新たな知識や技術を教えても、なかなか習得できないのです。
「基礎計算力向上プロジェクト」
と、ご大層な名前をつけて、子どもたちに百ます計算に取り組ませていきました。
色画用紙に、右のような表紙もつけて、百マス計算のプリントを貼れるようにもしました。努力の量を見える形にすること
も子どもたちの意欲につながります。
左の百マス計算プリントは、「学び舎 基礎学力向上サイト」から、無料でダウンロードできます。
毎日、問題が変わり、しかも答えが入力されたプリントもダウンロードできます。
私は、百マス計算の引き算が、特に、にがてです。かけ算とたし算は、2分台ですけど、引き算は最高3分台です。今まで、5分以内に出きたのは、たった2つです。でも、どんどん引き算の計算が速くなってきているので、これからも、2分台にしていきたいと思っています。わり算も、がんばります!
(2104.10.25)