「ごんぎつね」の指導案に書く目標を考えています。まずは音読の目標です。
新指導要領の「国語」に、「音読」という言葉は何回出てくるか知ってますか。
わずか5回です。
(1,2年 C読むこと (1)ア)
まとまりや言葉の響きなどに気をつけて音読すること。
(3,4年 C読むこと (1)ア)
内容の中心や場面の様子がよく分かるように音読すること。
(5,6年 C読むこと (1)ア)
自分の思いや考えが伝わるように音読や朗読をすること。
(3,4年 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 (1)ア(ア))
易しい文語調の短歌や俳句について、情景を思い浮かべたり、リズムを感じ取りながら音読や暗唱をしたりすること。
(5,6年 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 (1)ア(ア))
親しみやすい古文や漢文、近代以降の文語調の文章について、内容の大体を知り、音読すること。
1,2年の音読目標はよく分かるのですが、3,4年も5,6年も、実際にどのように音読すればいいのかが分かりません。「場面の様子がよく分かるように」は、地の文と会話の文の間を空けたりすればできそうです。でも、「内容の中心がよく分かるように音読する」にはどうすればいいのでしょうか。
そもそも内容の中心が、そんなに簡単に分かるのでしょうか。さらに内容の中心が分かったとして、それをよく分かるように音読するとは、どういうことでしょうか。そこだけ強く読んだり、ゆっくり読んだりするのでしょうか。
そこで、指導案の目標の1つめは、次のように決めました。
場面の様子がよく分かるように音読することができる。
次に、気付きを書かせることと目標をからめるのに、指導要領の次の文を見つけました。
文章を読んで考えたことを発表し合い、一人一人の感じ方に違いのあることに気付くこと。(3,4年 C読むこと (1)オ)
この文は、ほぼそのまま使うことができます。
目標の3つめ(最後)は、自分の提案を入れます。
前時までの学びを活かして、文章を読みとることができる。
学習が1時間1時間で切れるのではなく、前時までに学んだことを使いながら、本時の学習に挑ませたいのです。そうすることで、前時の学習の復習にもなり、そうすることが学びを活用することにつながるからです。
「人生はいつも準備不足の連続だ 常に手持ちの材料で前へ進む癖をつけておくがいい」
あるマンガの中にあったセリフです。手持ちの材料を意識させたい。
(2008.9.15)