ごんのことをどう思うか

 子ども(読者)から見たごん、村人から見たごん、わたし(話者)から見たごんがそれぞれ違うことに気付かせるための発問をしました。

「ごんのことをあなたはどう思いますか。」
・そんなに、悪くしないで、もっといい面をみせたらいいのになー。
・さみしそうなきつね    ・いたずらばかりするんだな~
・1人ぼっちのきつね    ・一人ぼっちで、かわいそうなきつね。
・いたずらしすぎぎつね
「ごんのことを村人はどう思っていますか。」
・いたずらはやめてほしい。 ・こんなもの山にかえりなさい。
・そんなことして、気もちいいのか!!コノヤロー!!ころしてやる!!
・うっとおしいさいていギツネ
・いたずらずきだけど一人ぼっちだからかわいそう。
・どっかいけ        ・サイテー
・めいわくなやつやな。イタズラすんなやキツネのまるやきにしてたべたる。
・迷わくで、悪くてキツネ汁にして食べたい。
・むらびとにとっては、きつねのせいで、いろいろたいへんだったから、つかまえてころしたいと、思うと、思う。
「ごんのことをわたし(話者)はどう思っていますか。」
・ちょっといいきつね    ・悪いけどいいキツネ
・悪いけど、本当はいいヤツだから、しんでほしくなかった。
・もうすぐごんは、やさしくなる。かわいそう。
・わたしは、ごんのことをだめだと思うけど、1人はかわいそうと思う。
・ごんは、悪いけど、かわいどう。
・かわいそう(一人ぼっちで)。
・悪いきつねやったけどいいことしたのにかわいそう。
・ひどいけど、と中からいいことするんだけど、さいごには、てっぽうでうたれ死んで、ちょっとかわいそう。

 わたし(話者)の立場は、読者である子どもたちの立場と同じなのです。
 なぜなら、お話全部をすでに知っているからです。最初、いたずらぎつねだったごんが、やがて兵十につぐないをするようになり、でも最後には兵十にうたれて死んでしまう。そのことをわたしと同じように子どもたちも知っているわけです。それゆえ、わたし(話者)のごんへの思いを想像することは簡単なのです。
 実際に授業が始まってみると、音読に時間がかかることがよく分かりました。
 指導案に、5回以上音読練習させたい、と書いていましたが、それをすると音読だけで、丸1時間かかってしまいます。予測と現実の違いを元に、指導案も修正しました。

(2008.11.12)