対比をどう扱うか

「ごんぎつね」の第2場面を扱う時に、対比を教えます。
 対比という言葉を今まで教えたことがありません。
 対比とは何でしょうか。子どもに分かる言葉を探してみます。
『思考力を育てる学年観点別「分析批評」ワーク 小学4年編』(明治図書)では、次のように対比が説明されています。

・何かと何かを比べることを「対比」といいます。
・何か共通の部分を持っているある言葉と言葉を比べて、違いを見つけることも「対比」と言うんだよ。
・対比と反対語は違います。対比は二つの言葉を比べることだけど、反対語は「反対の意味の言葉」なのです。対比になっている反対語は多いけれど、反対語ではない対比もあります。

 私が指導案で例としてあげた対比は、秋祭り←→そうしき、白い着物←→赤いひがん花、白いかみしも←→赤いさつまいもの3つです。対比の関係になっているものを見つけるのは難しいので、最初は「秋祭り」と「そうしき」を出して、比べさせてみます。
 ノート1行目に、「第二場面 対比」と書かせ、2行目から1ページ分を横半分に線を引かせます。
 それから、赤鉛筆で、上の段に「秋祭り」と書かせ、下の段に「そうしき」と書かせます。
 その後、鉛筆で、秋祭りとそうしきを比べさせていくのです。

 ここまで書いてて、難しいことをしているなと感じました。
 それでも、対比という概念は、子どもに教えておくべきかとも思います。
 彼岸花が踏み折られることが、生が踏み折られていくことを象徴しているのですが、それを教えることは、4年の子どもには難しいかもしれません。
 ただ、言葉には表の意味だけでなく、裏の意味があることも伝えたいのです。
 赤が生を白は死を象徴していることを余り強くやると、赤組が生で、白組は死なのか、ということにもなってしまいそうです。

(2008.11.14)