乾杯の音頭で漢字授業

 職場の忘年会で乾杯の音頭をお願いされました。
「グラスを置いてください。」
 すでにグラスを持っている人がいたので、置いてもらいました。「長い話をするんちゃうん。」という声も聞こえてきました。
「2学期、ほんとにいそがしかったですね。いそがしいには、2つの漢字があります。みなさんは、どちらの漢字でしたか、空中に指で書いてみてください。」
 忙しいの「忙」を書く方がほとんどです。
「どちらの漢字にも心が入ってるんですね。」
「なるほど。」の声。
「忙しくて、心をすり減らした方もいると思いますが、急という字に、五穀豊穣 のノ木偏をつけ加えると、穏やかになります。今日は、穏やかな気持ちで、お いしい物をいただきましょう。」
「ほんとや。」の声あり。
「グラスをお持ちください。乾杯!」
 忙しい2学期という連想があったので、そこから、この話を考えました。元ネタはありません。
 ただ、忙しいは「忙」しかなく、急ぐはあっても急がしいはないですね。

(2014.12.23)