よく引用される山本五十六氏の言葉がある。
「言って聞かせ、やってみせて、やらせてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」
まさに、その通りだと、思う。
以前紹介した「あいさつは、自分から先にしよう」であるが、毎日ほめ続ける中で、効果がてきめんに現れた。
1日目…3人
2日目…2人
3日目…2人
4日目…7人
5日目…14人
クラスの半数近くが、私に対して、自分から先におはようを言ったのである。
4日目ほめる時に、私は次のように語った。
「あいさつは、自分から先にするものです。先生も、君たちより先にあいさつを しようとしています。それなのに、先生より先にあいさつできる、この7人の 人はえらいですね。」
ここでの大切なポイントは、先生が自分から先にあいさつをしようとする、ことなのである。
さて、連休明けが6日目である。
私は、要求を一段高めようと思っている。
自分から先にあいさつをしている子の中で、「先生、おはよう」と、「先生」をつけてあいさつをした子をほめる。
私は今まで、「○○くん、おはよう」「○○さん、おはよう」と、名前をつけて、あいさつしてきた。誰にあいさつをしているか明確にすることと、人は名前を呼ばれるのがうれしいから、という理由である。
さらに、次の要求は、私以外の友だちにあいさつしているかをチェックして、ほめてみたい。
そして、その上は、私の見えないところで、他の人に、自分から先にあいさつをしているか、聞いてみたい。
これは、私には確かめられない。
ただ、校長先生が毎朝、門に立っているという。
「今日、校長先生に、自分から先にあいさつした人、手をあげましょう。」と、確認していこう。
そして、「校長先生が、3年2組の子は、よく挨拶をしてくれると、誉めていましたよ。」と、伝えられたら、と考えているのだ。
(1998.5.2)