谷和樹氏が、大池小研修会で行った「スピーチ単元指導」のテープ起こしを読みました。大阪法則化サークルせんなりすいすいの冊子にありました。
東京書籍4年上に、次の記述があります。(番号は谷先生によるもの)
分かりやすいスピーチをする
1「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どうした」など、ひつようなことを落とさ
ないように話す。
2 伝えたいことを整理して話す。
3 初めに、何について話すのかを言う。
4 出来事についての自分の考えや感想も加えて話す。
5 題材にかかわる写真や絵、物があれば、見せながら話す。
6 声の大きさや、話す速さに気をつけ、間の取り方をくふうする。
1~6で、いらないものはどれかを谷先生は聞かれました。
私は2だと思いました。整理が具体的でないからです。1,3がむしろ整理して話す具体的な方法だといえます。谷先生も2はいらないと言ってました。
次に、1番大事なのはどれかを選ぶよう言われました。
私は、3だと思いました。作文でも書き出しが大事だからです。まずは、結論を言ってから話すことが大切だと言われてるからです。
でも、谷先生の考えは、大きく違いました。
まず4は違うという話を谷先生はされました。
社会科で何か調べさせた後に、自分の思ったことも書いておきなさいって言うんだけど、その「思ったこと」って何か意味があるんですかね?社会科の授業の、要するに教科の目的として。その授業の目標に照らして。
自分の考えや思いを書くことが、必ずしも必要とは言えないというのです。
それでね、こういうスピーチで自分の考えや感想を長々と話させますと、おわかりですね…、聞いている方はつまらないんですよ。
一番上手な話し手っていうのは、自分の感想や思い、思いを話さないでそれが伝わる話し手です。
「うれしい」という言葉を使わないで、うれしさが伝わるように表現には、場面・情景・絵が浮かぶような話し方をするといいそうです。
「私はピョンピョン飛び跳ねて、20mも走りました。」「お母さんに抱きつきました。」などです。それゆえ、「自分の考えや思いを書きなさい」を前面に出さない方がいいのです。
1のように正確な報告も聞いてる方はつまらない。3の結論を先に言うのも聞いてる方はつまらないのです。谷先生が選んだのは、5番でした。
5番が大事ですから、何か物を持ってこさせて、毎日2,3人ずつ交代で、スピーチさせていくそうです。研究発表もその方向で行こうと思ってます。
(2011.12.30)