「も」が「が」に変わる時

 大牟田稔「平和のとりでを築く」に次の文章があります。

 原爆ドームが世界遺産の候補として、世界の国々のしん査を受けることとなったとき、わたしは、ちょっぴり不安を覚えた。それは、原爆ドームが、戦争の被害を強調する遺跡であること、そして、規模が小さいうえ、歴史も浅い遺跡であることから、果たして世界の国々によって認められるだろうかと思ったからであった。

 ここから、次の問題を出しました。テストにも少し似た問題が出てきます。
「わたしが、原爆ドームが世界の国々に認められるだろうかと思ったのは、なぜですか。三つ書きなさい。」
 二つまでは、挙手指名によって、出させました。

(1) 戦争の被害を強調するから。
(2) 規模が小さいから。

 三つ目をノートに書かせ、持ってこさせました。
 半数以上の子が、△をもらいました。
「歴史も浅いから。」なら、△なのです。
 ここは、「歴史が浅いから。」と書かなくてはいけません。
「~も」は、独立して書くときは、「~が」に直す必要があるのです。
 一文字を変えなくてはいけないことの意味を教えたかったのです。

(2010.11.5)