拡散的発問で分科会

 学力研冬の大学習会in東京の1日目、夜の分科会「高学年の授業づくり」の司会を担当しました。
 最初に、上原さんという方の実践報告。
 そのあとに、次のように私は言いました。
「これからみなさんに発言していただくわけですが、初めて発言する時は、どこ から来た誰かを言ってください。では、練習をしましょう。」
 同じ机の方同士で、自己紹介をしていただいたのです。
 これを取り入れたのは、分科会の空気を和ませたかったからです。
 いい実践報告なのですが、聴いているだけなので、会場の雰囲気がどんよりしていたのです。
 何しろ、自分のとなりにすわっている人が誰かが分からないのですから。
 そこで、自己紹介を同じ机の者同士で知ってもらったのです。
 これで会場の空気が、グッと和やかなものになりました。

 高学年に関わって困ることを箇条書きしてください。

「3つ書けたら持ってきてください。」(まさに拡散的発問です。)
 そして、白板にその中の1つを板書してもらったのです。
 いろんなものが出てきました。(思い出して書いてみます。)

・音読の声が小さい。
・漢字をどうしても覚えることができない。
・男子の暴力行為がある。
・負の発言にふりまわされる。
・教材研究の時間がとれない。
・すき間時間をどう活用したらいいのか。
・100マス計算の時間をどう確保したらいいのか。
・子どもの学力差がはげしい。
・女子の友だち関係がうまくいかない。
・受験している子が不安定になって、クラスをかきまわす。    他

 それらの問題について、書いた人に詳しく話してもらったり、久保先生や会場の方に解決方法を紹介していただいたりしました。
 感想の中に、「みんなも同じことで悩んでるんだな、ということが分かった」というのがありました。まさに、共感です。
 悩みを共有しあい、お互いの知恵と経験を交流する。それが分科会です。

(2005.12.23)