あたりまえだけど、とても大切なルールがあります。でも、現状の子どもたちを見ると、あたりまえのことがあたりまえにできてはいません。
あたりまえのルールをいかに子どもに伝えるか、それが難しいです。
あたりまえすぎて、なぜ、そのルールが必要なのかが、教師も説明できないからです。
例えば、「先生にあいさつしよう」にしても、「なんで、あいさつしないといけないの」と聞き返されたとき、きっちり答えを返せるでしょうか。
「それが礼儀だからしなさい。」ぐらいしか言えなかったりします。
同僚の先生が見せてくれたロン・クラーク『みんなのためのルールブック~あたりまえだけど、とても大切なこと~』(草思社2004.10.28)にも、次のようなルールがありました。
ルール21 先生にあいさつしよう
学校じゅうの先生の名前をおぼえて、見かけたときにはきちんとあいさつしよう。
では、なぜ、あいさつしないといけないのでしょうか。
同僚の先生に、この本に書かれている理由を見せてもらいました。
「この本、ぼくも買うわ。」
と、思わず私は言ってしまいました。そして、今、購入した本を見ているところです。
さあ、その理由が、次のように書かれています。
●学校にいる人全員を知っていれば、そのぶんきみたちは居心地がよくなる。校内に知っている大人が多いほど、何かが起こったときに助けてくれる人が多くなるからだ。
「居心地がよくなる」=「何かが起こったときに助けてくれる」という図式になります。
これは、高尚な理由ではありません。
子どもの損得勘定(感情)に訴えています。
こういう理由の方が、子どもは動くものです。
このほか、バスでさわいだらいけない理由や、お返しの質問をする理由など、へぇーと思える理由がいくつか載っています。
まずは、書店で立ち読みされることをお勧めします。
(こういう本を書けるようになりたいものです。)
(2004.11.29)