大年の市に売ってるものは?

 指名なし音読も、スッスとできるようになってきました。
「。」交代で、「かさこじぞう」の今日扱う文だけを何回も読んでいきます。
 場面は、じいさまが大年の市に、かさを売りに行く場面です。
 3回目あたりで、立って読む子がピタリと途絶えました。
『自分から立って読んだ人、えらいですね。』
のほめ言葉で、また数人読むのですが、その後はもう続きません。
『まだ読んでない人、手をあげて、起立。』
『誰でもいいから、読んだ人からすわりなさい。』
 2,3人読みました。しかし、また止まりました。
『残りを立ってる人全員で読みます。さんはい。』
 8人ほどでしたが、見事に声が揃いません。音読の自信のなさから、立って読むというのができにくいのかもしれません。音読を鍛える必要がありそうです。
 この日、私が出した問いの中で、
『大年の市には、何が売っていますか。ノートに書きなさい。』
 教科書の文は、次のようになっています。

 うすやきねを売る店もあれば、山からまつを切ってきて、売っている人もいました。

『書けたら「書けました」と言いましょう。』
 指名して、1つだけ言わせていきました。
「まつ」『「まつ」って書いてある人?』
 ここらへん、算数のやり方と変わりません。
『そうだな。まつは売ってるね。』
 次々、指名していきます。
「もち」『「もち」って書いた人?』
 もちは、教科書の文にもさし絵にもかいていません。
『餅が売ってると思う人?売ってないと思う人?』
 手をあげさせました。どっちにも手があがります。
『これは売ってますよね。なぜかというと、じいさまはかさを売りに行く時、「帰りには、もちこ買ってくるで。」と言ってますからね。』
 そして、「もち」と書いた子を多いにほめました。
 その後、「うす」と「きね」が出たので、
『「うす」「きね」「まつ」は書いてあるので、この3つは絶対書いていないとダメです。』と、おさえておきました。
「凧」「にんじん」「ごんぼ」「みそだる」「だいこんのかます」などの他に、「風鈴」というのも出ました。
 それは「夏だから違う」ということで、「風鈴」という間違いを出した子を「勉強になるのを出した」と言って、ほめたのでした。

(1999.12.5)