6年担任の初めての算数である。
単元は「場合の数」。組み合わせを実際に考えて、数えれば、それほど難しい内容ではない。式をたてるのは、中学に行ってからだろう。
前日に、教頭先生が1時間授業に入った。
「子ども達の顔を見ると、だいたいわかってたようです。」
ということをおっしゃっていた。
顔色で、子ども達の理解度がわかるほど、私は達人ではない。
それゆえ、しっかりノートチェックをするのである。
さて、次の問題から授業が始まる。
1 2,4,6,8の4まいのカードを全部ならべて、4けたの整数をつくります。何とおりの整数ができますか。
『教科書34ページ、いるか1。2,4,6,8の4まいのカードを全部ならべて、4けたの整数をつくります。
2,4,6,8で作れる一番大きな数はいくつですか。ノートに書きなさい。
できたら、できたと言いなさい。』
「できた。」と言う子を『早い。早い子は頭もいい。』などとほめる。でも、『日付書いてますか?』という確認もする。そして、一人を当てる。
「8642。」
『8642と書いた人?』子どもが手をあげる。
『その通り、○をつけましょう。』
以下、次のような問いを出していった。
①2,4,6,8で作れる一番大きな数はいくつですか。(8642)
↓
②2,4,6,8で作れる一番小さな数はいくつですか。(2468)
↓
③2,4,6,8で作れる二番目に小さな数はいくつですか。(2486)
↓
④2,4,6,8で作れる三番目に小さな数はいくつですか。(2648)
↓
⑤2,4,6,8で作れる五番目に小さな数はいくつですか。(2846)
④でちょっと難しくなって、⑤はさらに難しい。
しかし、この問いも、右の組み合わせの図を順番に書いていけば、簡単にわかるのである。
4のカードで始まる組み合わせも、この図のように書いて、持ってきなさい。数字は必ず、小さい順から書くのですよ。
さて、子どもは上の図のような組み合わせを書いて、持ってくる。
さあ、あなたなら、どちらを○にして、どちらを×をつけるだろうか。
そして、それはどこを見て、○をつけるのか。
ノートの○つけは、スピードが命である。○か×か瞬時に判断して、つけていかないと列ができてしまう。
ところで、上の図は左は×、右は○である。
見るところは、組み合わせの縦の左から3列目、「6,8,2,8,2,6」と並んでいたら正解。「小さい順に書きなさい」という指示が守られてるかどうか、ここが肝心なのである。
『○をもらったら、6と8の組み合わせも書きなさい。』
全部できた子には、板書させ、それが終わって、答え合わせをした。
そのあと、残りの問題をやり、1分前には、今日教えるところが終わっていた。 今は「チャイムがなる前か、なると同時に授業を終わる」ようにしている。
(1998.11.28)