国語の授業である。
最初に話し合いの机をして、指名なし音読を初めてした。
男20に女12なので、男2人やったら、女1人という順で、読むように言った。
指名なしの自己紹介をしてたせいか、最初、スッスと進んだ。
ちょっと途切れたところで、
『ここまで、とてもスムーズに読めましたね。今、読んだ人はすごいです。特に一番最初に読んだ○○くんは、えらい。最初に読むって、とても勇気のいることですからね。』と、ほめた。
そのあと、また続き、また少し途切れて、また続いた。
その次の途切れが長かったので、『まだ読んでない人、立ちなさい。誰からでも読んだら、すわりなさい。』と言って、全員読ませた。
でも、本文は残っているので、
『2回目です。』と言って、2回目読ませた。
今度は、ちょっとしか途切れずに、全員2回読まない内に、本文が終わった。『最初から続けて読みます。』と私は、指示。
まだ読んでない子も、次々と立って、全員読み終わったのである。
『今度は、全員が次々立って読めました。さすが6年生です。』
と、ほめたあと、『○○くんは、何度も立ったけれど、他の子によく譲ってましたね。譲れる子は、とても立派です。』ともほめた。
次は、問題を出していった。
「①」と、黒板には板書。そして、次々問題を出し、ノートに答えを書かせていった。次のような問題である。
①題名は、何ですか?(人間とロボット)
②まんがやテレビ番組に出てくるロボットを3つ書きなさい。
《子どもから出されたもの》ドラえもん・コロ助・マジンガーZ・アトム・ガンダム・キャラメルマンナナゴン・ロボタック
・オボッチャマン・ウォーズマン・ジャンパーソン
③「夢」と反対の言葉を教科書から見つけなさい。(現実)
④「夢のロボット」と反対の言葉を教科書から見つけなさい。
(産業用ロボット・実際に存在するロボット)
⑤「人間と同じように、自分で考え、しゃべり、行動するロボットです。」と、反対の意味の文を教科書から見つけなさい。
(ロボットは、人間のあたえるプログラムのとおりに動き、それ以外のことはしないのです。)
②のあとに、『この中で、「自分で考え、しゃべり、行動するロボット」(本文)は、どれですか?』と、一つ一つ聞いて、手をあげさせた。マジンガーZやガンダムは人が乗って運転するから、そうではないのである。
③④の答えは、ともに、最初のページにあるが、⑤の答えは、4ページ後にある。だから、簡単には見つけられない。
しかし、一人の女の子が、正解した。『すごい!』と本音でほめられた。
途中、ヒントで「P34」と書き、どこにあるか教えた。
『○をもらった人から、休み時間。』
これで、国語の時間は、終わりである。
余談だが、⑤の答えを持ってくる時、文の答えのある漢字をひらがなで書いてる子が目立った。
「動き」を「うごき」としているのである。
また、文末の「。」を書いていない子も多かった。
こういうことこそ、授業中に、ノートを持ってこさせて、×をつけて、指導していかなくてはいけないのである。
ところで、「夢」の反対が「現実」というのも、ちょっと寂しい解答かもしれない。
でも考えてみると、「夢」を「現実」にするには、地球の裏側まで行くほどの努力が必要なのかもしれない。
(1998.12.4)