昨日の「追い込む作文の授業」をやってみた。(文体を変えます。)
授業の流れをまず簡単に紹介すると、
①先週の作文を返した。(子どもはそれを作文ファイルに直す。)
②学級通信を配り、載せている作文を読んでいった。
③机の上を片づけさせた。
④土曜日の長く書く作文で書いた久賀くんのを紹介した。(笑いあり)
⑤今日は、2枚目まで書くことを要求する。
このあと、『今日書こうと思うことを発表してください。』と私は言って、指名なし発表を求めた。続いて5人の子が発表した。そして、間があいた。
前の私なら、次の発表が出るまで、少し待ったと思う。
しかし、『知学の広場Ⅳ-№1』に載っていた石黒修氏の指名なし音読のやり方をおとつい知ったので、そのやり方を真似してみた。
間があいた。
『全員起立。』
全員が立ったのを確認してから、
『さっき、発表した人はすわっていいです。』
これで早く発表した人は、得した気持ちになります。
そのあと、手をあげてる子をあて、次々と「書こうと思ってること」を発表させていった。当然、まだ立っている子もいる。
ここで、私は、各班ごとに原稿用紙を配って歩いた。4人の班なら8枚。
『1人、2枚です。』
あとから2枚目を取りに来させるのではなく、「2枚書くんだぞ」という思いを込めて、1人2枚分配った。これも一つの追い込みである。
そして、立ってる子ども達には、こう言った。
『書くことが思いついたら、すわって書き始めなさい。』
ものの1,2分で、全員がすわり、書き始めた。
ここで時計を見ると、10時3分。従業終了まで、あと27分間ある。
10分後、『まだ半分書けてない人、手をあげなさい。』と言って、手をあげさせた。『1枚書けた人、手をあげましょう。』数人あがった。『早いですね。いいですよ。』と、ほめたと思う。(もっと、ほめてよかったのに。)
15分後、まだ半分書けてない子は、一人だけだった。5行は書けていた。
私は、その子を呼んだ。そして、コメント・質問・アドバイス。
2枚目まで書き終えた子もやって来た。視写のプリントを渡した。
授業終了5分前、『もうすぐ、チャイムがなります。書けたところまででいいので、まとめなさい。』
休み時間になっても、書く子が5,6人いたようだ。
そして、結果は?
2人がまだ出していない。そのうち、一人は半分が書けてなかった子だ。(しかし、先週は2枚書いていた。)もう一人は、先週7枚書いた子、たぶん家で続きを書いてくるのだろう。
この日、作文を提出したうち、2枚目に行かなかった子が2人。
一人は、あと3行で、1枚終了であった。(あと3行のがんばりができない、この子のよさである。授業中も集中力に欠ける。)
もう一人は、ぴったし1枚で終わった。
3枚目まで書いた子は3人。その他の子は、2枚目まで書いた。
私の感想は、こうである。
追い込めばできる
子ども達に、これまでの作文を書いてきた蓄積があったゆえだとも、思いたい。しかし、一番重要なのは、教師が追い込まなければ、子どもはなかなか自分の力を発揮しないということだ。
野口芳宏氏が、子どもに音読をさせる時、次のように言う。
『自分の最高の読みで読みなさい。』
子どもをもっともっと追い込んでみたい。
(1998.1.19)