集気瓶の中で、ろうそくに火をつけてフタをすると10秒ほどで火が消えます。
前回の授業では、気体検知管を使って、燃える前と燃えた後の酸素と二酸化炭素の割合の違いを実験で、確かめました。班で微妙に結果は違いますが、ものが燃えると、酸素が減って、二酸化炭素が増えることは分かったようです。
さて、ろうそくの火が消えた後の集気瓶のなかには、酸素が約17%、二酸化炭素が約3%になってることを教科書の結果から確めました。
「この瓶の中に、火のついたろうそくを入れるとどうなるか。」
子どもから出た意見をもとに、予想を3つに分けました。
ア すぐに消える イ 2,3秒で消える ウ 前と同じ
ところで、この問題は、次の本から見つけました。
大前暁政『全部見せます小六理科授業』(教育出版)
子どもの予想は、見事に3つに分れました。理由を見てみましょう。
ア
酸素が少ししかないから。
酸素は燃えると二酸化炭素になるから。
一度火が消えた空気では、火が燃えないと思うから。
空気の通り道がないから。
イ
酸素がへるから。
酸素はへっているけど残っているから。
ウ
前にした実験とそんなにかわらないから。
酸素が二酸化炭素になっても、全部なくなるわけではないから。
質問と予想変更の時間をとってから、私が実験をしました。
本では、すぐ消えると書いてましたが、3秒ほど燃えてから消えました。
う~ん、なぜでしょう。やっぱり、予備実験しておかないといけないですね。
このあと、水上置換のやり方を教えながら、集気瓶の中に、窒素を入れました。
空気中は、約80%が、窒素です。
「窒素の中に、ろうそくの火をいれるとどうなりますか。」
すぐ消えるは、5人ほど。2,3秒で消えるが15人ほど、残りは空気と同じように消えるでした。(これは、挙手だけでパッと挙げさせました。)
結果は、すぐ消えるです。
ろうそくの火を入れた瞬間に火が消えたので、子どもたちから、ウォーッと声があがりました。
さきほどの実験で、火が2,3秒ほど燃えていたので、あまりにもすぐ消えることにびっくりしたようです。
1時間の授業としては、いい流れではないでしょうか。次回は酸素です。
(2014.5.12)