第4時で量り取った50mℓの水を使って授業を進めます。
「水50mℓに食塩は( )gとける。」
電子てんびんで1gずつ食塩を量り取り、それを水50mℓにとかします。その過程をくり返し、とけきれなくなるのはところまで調べるのです。
これはとても時間のかかる作業です。
ガラス棒でかきまぜてる間に、1gを量りとることはできます。
一番時間がかかるのは、かきまぜる作業です。
とけこんだ食塩が多くなれば多くなるほど、かきまぜる回数が増えるからです。
それでも子どもたちは、できるだけたくさんとかそうとがんばります。
作業を盛り上げるために、2つの手を打ちました。
最初に、食塩の量を見せて予想をとりました。5g、10g、15g、20g、50g、100gです。50gで水50mℓと同じぐらい、100gでその倍でした。
子どもに手を挙げさせると、50g、100gに手を挙げる子が多かったです。
(実際の結果は、18g前後ですので、子どもの予想は大きくはずれるのです。) 途中の経過が変わるように、黒板に書かれた班番号の下に、正の字で解けた数を書かせました。すると各班が競争のように解かすことを競うのでした。
これはこれで盛り上がって、いい授業になりました。作業も加速していいです。 授業終了10分前ぐらいに止めました。
18gまでとけて、それから100回以上かきまぜても解けない班もあるからです。
「もう少しがんばれば20gぐらいまでとけるかもしれません。でも、50gもとけ るということはないよね。」
とける量には限りがある。
と板書し、ノートに写させました。
次に、各班の食塩水の中味を大きいビーカーに集めました。
そして、第2時で実験した食塩入りのお茶パックを提示したのです。
「この食塩水に、食塩入りのお茶パックをいれたら、もやもやは出るでしょうか。」
3択で聞きました。
「出る。ちょっとだけ出る。全然出ない。」
ほとんど、「出る」か「ちょっとだけ出る」に手が挙がります。あの実験のもやもやがよほど印象に残っていたのでしょう。
実際やってみると、いっさい何も出ません。私でも驚くぐらいです。 食塩
お茶パックをゆらしてみても、出てきません。
「水の中に食塩がいっぱいで、もうとけきることができないんです。満員電車と 一緒ですね。」
この授業を締めくくるのに、最適な実験でした。(NHKで見たので。)
(2006.1.21)