まぜなくても食塩はとけるか

 5年理科「もののとけ方」第2時では、「食塩はかきまぜなくても、水にとけるか。」がメイン発問となります。
 とける・とけない、それぞれ半数ぐらいずつに分かれます。
 とけない理由の一般的な意見は、「かきまぜていないから」や「下にたまるから」というもの。「かきまぜることで渦ができて、その渦でとけるから、まぜないととけない」というもっともらしい意見も出されたのです。
 とける理由で多かったのは、「時間がたてば溶ける」「温めたら溶ける」というものです。「水圧で溶ける」や「海の水にも食塩がとけてるから」という理由もありました。
 実験前に、もう一度確認をしました。
「水は温めません。そして1分間です。1分間で食塩がとけるかどうかです。」 ここまで迫ると、多くの子が「とけない」に手を挙げていました。
 このあと、お茶パックに入れた食塩を水につける実験をしました。
 食塩はかきまぜてないのに、水にとけ、滝のように流れ落ちていきます。それがはっきりと目で確認できるので、食塩がかきまぜなくても水にとけることを納得して分かることができるのです。
 理科は説得ではなく、事実で語るのが一番かもしれません。

(2007.1.15)