作文の赤ペン

 日曜参観の日、午後から「ザ★作文」教室添削指導員講演会があった。
 今回、特別に参加させていただいた。
 最初に、記述式の問題が出された。

 次の文は作文の書き出しです。あなたならどう添削指導しますか。それぞれ異なる五通りの文で批評してください。(ただし、子供向けに書いてください。)
① 今日は、まちにまった運動会です。

 私の書いた批評文は、次の5つである。
「批評1」漢字が五つも書けてるのがいいです。漢字を使いこなせるのは立派です。
「批評2」「今日は」のあとに「、」をうつことで、「まちにまった」が強められていて、すばらしい。
「批評3」ただ「運動会」ではなくて、「まちにまった」をつけてるところが、すばらしい。
「批評4」一つの文の中にあった事(事実)と、自分の思いをこめて書けてるところがすばらしい。
「批評5」一文が短くて、とても歯切れがよくて、いいです。

 全員の批評文を読まれた向山洋一先生が、次のように言われた。
「1行は、話しになりません。」
「~ですか?は、一切いらない。それは本人を目の前にして言う。」
「~ね。~だね。などの単純な感想は、無意味である。」
「教えるのは意味がない。教えるのは教室でする。」
 いい批評文を紹介されながら、赤ペンで書くべきことも言われた。
 まとめてみよう。

 ① 行数が多い方がいい。(赤ペンで作文用紙を真っ赤にすべし。)
 ② ほめる。(やる気にさせる。元気にさせる。)
 ③ いいところを取り出す。(表現を取り上げ、そしてほめる。)
 ④ 名前で呼びかける。
 ⑤ 共感する。

 教師は、30数人もの子ども達の作文を見るのだから、赤ペンで真っ赤にするというのは、無理がある。
 しかし、そのほかのことは実践していきたいものだ。

(1998.6.23)