一つの花・第5~6時

 昨日と今日、2日かけて、第3場面の後半を扱いました。(3学期の『漢字スキル』を昨日初めて配りました。先週は漢字スキルをする暇がなかったのです。)
 昨日は、第3場面後半の音読をさせた後、いきなりあらすじを書かせて提出させました。全員のあらすじを読んでみると、短い子で5行(ノートを横半分で切った長さで)、長い子で15行です。23人中、重要な部分を書き落としている子が10人です。15行書いていても重要部分を書き落としていた子もいました。
 今日は、「いつ」「どこで」を確認し、「だれがどうした」で大切な事柄を3つ選ばせました。

ア お父さんがコスモスの花をゆみ子にあげた。
イ お父さんが戦争に行った。
ウ お母さんがゆみ子をあやした。
エ ゆみ子の「一つだけー」が始まった。
オ ゆみ子が泣き出した。
カ お父さんは何も言わずに汽車に乗った。
キ ゆみ子は花をもらってよろこんだ。
ク ゆみ子はおにぎりを全部食べた。

 挙手で3つ選ばせた後、重要な事柄はア・イ(もしくはカ)・エであることを告げました。
 いつ・どこで・だれがどうした×3で、1つ入っていれば20点として、

 0点…1人 40点…6人 60点…5人 80点…9人 100点…1人 

 100点の1人は、いつ・どこでを確認した段階で、どこでをあらすじに書き加えていました。しかも15行で長すぎです。

駅にいよいよ汽車が入ってくるときになって、またゆみ子の「一つだけちょうだい」が始まったのです。「みんなおやりよ、母さん。おにぎりをー。」お父さんが言いました。「もう食べちゃったんですの。いいわねえ。お父ちゃん、兵隊ちゃんになるんだって。」お母さんは、ゆみ子をあやしましたが、ゆみ子は泣きだしてしまいました。「一つだけ。」と言って。お母さんがゆみ子をあやしているうちにぷいとお父さんがいなくなってしまいました。あわててかえってきたお父さんの手には、コスモスの花がありました。「さあ、一つだけあげよう。だいじにするんだよ。」ゆみ子は、お父さんにもらうと足をばたつかせてよろこびました。お父さんはそれをみてにっこりわらうとなにもいわずに汽車にのっていきました。

 80点で9行の西村くんのが、今のところ一番いいといえます。

でも汽車が来たときに、またゆみ子の一つだけちょうだいが始まった。お母さんが、ゆみ子をあやしている内に、お父さんはぷいっといなくなってしまった。お父さんはプラットホームのはしにあった一輪のコスモスをあげて、汽車にのっていった。

 明日は、第4場面(最終場面)で、もう一度あらすじを書かせてみます。

(2009.1.20)