先週の金曜日、子ども達に封筒と便箋を渡し、「20歳の自分への手紙」を書かせました。戸井和彦氏の実践の通信である。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~ka888/tegami1.htm
小学校を卒業するまであと1週間ぐらいとなったとき、子どもたち一人一人に20歳になっている自分宛ての手紙を書かせる。
子どもたちが書いた手紙は教師が預かり、8年後に投函するようにする。
【準備するもの】
(1)、(2)、(3)のものを、授業する日に持って来るように言っておく。
(1)封筒
(2)便箋
(3)80円切手1枚(多く入れるときは、90円切手)
その他、次のようなものを封筒に入れさせると思い出になる。
(4)思い出に残るもの
(5)同窓会の案内状
8年後、私は彼らの手紙を郵便局に行って、送るのです。
「郵便料金があがってたら、先生の方で出してあげよう」
と、子どもには言いました。
8年後、子ども達は20歳、一応、大人です。
12歳と20歳では、考え方が大きく違っているはずです。
それほど、その期間で、新たに学ぶことが多いということです。
自分を振り返ってみて、37歳の自分と、29歳の自分では、そう大きく考え方が違うとは、思えません。
37歳(2002年)←29歳(1994年)
でも、小学校や中学校のころの自分と、今の自分とでは、大きく考え方が違ってるだろうな、と思うのです。
サービスが向上した郵便局といえども、8年後に手紙を配達してくれることはありません。
私は今回、子ども達の未来へのポストマンとして、8年越しの責任を負うわけです。
この8年間は死ねないな、という感じです。
過去から届いた手紙を子ども達(いや、そのときは大人か)は、どう受け止めて読むのでしょうか。
それが今から、楽しみで仕方ありません。
(2002.3.18)
8年前に担任した6年生が、明後日、成人式を迎えます。
8年前、「20歳の自分への手紙」を書かせ、その封筒を預かっていました。
大きい封筒に子どもたちの自分宛の手紙を入れ、その大封筒に赤で「2010年1月投函」と書いて、書棚の一番左に置いておきました。
面白い試みではあるが、8年間、この手紙のことを意識しておかなければいけないのは、ある意味つらいところがあります。
1月5日に、郵便局へ持って行き、料金の過不足を確認して、投函しました。(郵便料金は8年前と同じ、重さや厚さが超過した分、90円払っただけでした。)
子どもたちの封筒の裏には、その子たちの名前しか書いてありません。
これでは、配送できなかったとき、手紙の戻る場所がありません。
そこで、私の住所をラベル印刷し、子どもたち全員の封筒の裏に貼っておきました。
さて、昨日、子どもたちの手紙が6通戻ってきました。「あて所に尋ねあたりません」のゴム印が押してありました。
引っ越しで転居届けを出していたとしても、1年ぐらいしか転居先には届けてくれません。8年も経っていると、転居先が不明になってしまうのです。
「20歳の自分への手紙」の実践もなかなか難しいところがあるようです。
(2010.1.9)