教育実習生の授業

 教育実習生に、「1や0のわり算」のページをやっていただきました。
 教育実習生にも言った私の感想を列記してみましょう。

・4÷1の図は参考になった。1つの皿の絵に、磁石を4つ置いていた。
・時間をかけすぎ。(わかりきったところを説明しすぎている。)
・「わかりますか?」「いいですか?」の問いかけでは、できない子は確認できない。
 (「全員起立。わかる人は、すわりなさい」ぐらいする。)
・丸付けで教室に列を作ってしまった。(時間差を生む工夫が必要。)
・子どもが何もすることがないという状態が、多かった。

 1人の子をあて、9このおはじき(磁石)を3つの皿の絵に、置かしていき、9÷3=3を示す。これは、私もやりました。
 実習生は、教科書と同じく、6この場合、3この場合もやらせました。
 しかし、0この場合は、実習生が図示して説明してしまったのです。
 私は、0この場合も、「やってみたい人?」で希望を募り、次々に前でやらせていった。
「できへん」と言いながら、首をかしげながら帰る子もいれば、見えない磁石をつかみ、皿の上をボンボンとたたく子もいました。
 教室の中に、笑いが生まれ、いい雰囲気の中で、0÷3のやり方がイメージされたわけです。
 また、これはほんのささいな働きかけだが、9この場合と6この場合は、学力的にちょっぴりしんどい子を当て、分けさせていきました。
 でも、3こを分ける場合は、「やってみたい人?」と希望をきいたのです。
 これは、0この場合で、「やっていたい人?」と聞くための伏線であるのです。 実習生は、「頭の中が真っ白になりました。」と、おっしゃっていました。
 初めての教室での授業なのだから、それで当たり前かもしれません。
 ちょっと先を読んで授業ができるようになるのは、やはり経験が必要なのでしょうね。
 今回の授業で、私が時間をかけたことは、教科書に載ってる次の計算の□を埋めさせ、答えあわせをしてから、「気が付いたこと・わかったこと・思ったこと」をノートに書かせ、板書もさせ、発表もさせたことです。

1÷1=□  1÷1=□  0÷1=□
2÷1=□  2÷2=□  0÷2=□
3÷1=□  3÷3=□  0÷3=□
4÷1=□  4÷4=□  0÷4=□
5÷1=□  5÷5=□  0÷5=□

「0があると、答えはみんな0」や「わられる数とわる数が同じなら、答えは1」とか、立派に見つけていました。

(1999.6.9)