「学力研ニュース」の原稿依頼は、「最後の参観」です。でも、中学年ではなく、高学年の実践の依頼でした。二分の一成人式のことが書けなくて残念です。
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最後の学習参観では、次のような構成で行うことが多いです。
メッセージ性のある授業+発表
最後の参観ですから、子ども達の成長を観てもらうために、発表形式にされる先生が多いです。ただ、保護者に観てもらう最後の授業でもあるので、発表だけではもったいないです。授業の中で、子どもたちは自分の意見を堂々と発表したり、ユニークな意見が出したりします。発表と同じぐらい、授業でも子どもの成長を実感させることができるのです。
合奏のビデオをバッグに歌う
発表では、合唱やリコーダー奏や合奏などをさせます。
3学期開始後、すぐに練習を始めます。合奏は、楽器を他の学級も使ってたり、音楽室や講堂では授業しにくいなどの問題があります。そこで、合奏の様子をビデオにおさめ、その映像を流しながら、リコーダー奏や合唱をさせたりもしました。一人一人の子を表情が見えるようにアップしてビデオを撮るといいでしょう。
とっておきの授業でメッセージを伝える
メッセージ性の高い授業は、私がこれまで教育書や講座で学んできたとっておきのものを使います。
例えば、河田孝文氏の「たかしくん」の授業。心筋症のために半身不随になっているたかしくんは、クラスのみんなからいつも手助けをしてもらってました。でも、たかしくんは、自分も人の役に立つことをしたいと考えるのです。人の役に立つことは何かを授業の中で考えていきます。この授業での一番のメッセージは、「生きているだけで人の役に立っている」ことです。
「みなさんは、もうすぐ中学生になります。楽しいことだけでなく、つらいことや苦しいことがあり、死んでしまいたいと思うことがあるかもしれません。でも、みなさんは、生きているだけで人の役に立ってるのです。そのことを忘れないでください。」
谷和樹氏の「信託」の授業を追試したことがあります。旅行のために大切なペット(守られる人)をあなた(頼む人)は、ペットホテル(頼まれる人)に信じて託します。それが信託です。この授業で、次のメッセージを子どもたちに伝えました。
「みなさんは、今、守られる人であり、頼む人であるかもしれません。でもいずれ、みなさんは頼られる人になっていくでしょう。信じて託されるようなそんな人になってください。」
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これだけでは追試できないので、あまり役立たない原稿でしょうね。
(2014.1.18)