聴写のやり方

 国語の診断テストの中に、聴写があった。
 教師がどのように言えばいいのか、診断テストの手引きにしっかり書かれている。とてもよくできているので、今度、教室で聴写をするときは、これを真似すればいいだろう。全文を紹介する。

○ 先生が読んだ文章を書き写す問題です。
○ 今から三回、問題を読みます。一回目は、よく聞きましょう。
  一回目です。※〔ゆっくり、続けて読む。〕

 きょうのこんだては、カレーライスとツナサラダです。
 きゅうしょくの時間が、まちどおしいです。

○ 二回目は、ゆっくり読みますから、よく聞いて、そのとおりに書きましょう。今度は、(書き方)や、〈てん〉〈まる〉をどこに書くかも言います。漢字で書く言葉があるときは、(漢字も使って)と言います。かたかなで書く言葉があるときは、(かたかなも使って)と言います。
  二回目です。※〔ゆっくり、区切って読む。〕

(ひとますあけて)・「きょうの」・「こんだては」・〈てん〉・(かたかなも使って)・「カレーライスと」・(かたかなも使って)「ツナサラダです」・〈まる〉・(行をかえて、ひとますあけて)・「きゅうしょくの」・(漢字も使って)「じかんが」・〈てん〉・「まちどおしいです」・〈まる〉

○ 三回目は、書いた文章を確かめながら聞きましょう。間違っていたら書き直しましょう。では、三回目です。※〔ゆっくり、区切って読む。〕

(ひとますあけて)・「きょうの」・「こんだては」・〈てん〉・(かたかなも使って)・「カレーライスと」・(かたかなも使って)「ツナサラダです」・〈まる〉・(行をかえて、ひとますあけて)・「きゅうしょくの」・(漢字も使って)「じかんが」・〈てん〉・「まちどおしいです」・〈まる〉

(かたかなも使って)であって、(かたかなを使って)ではない。
 どこをかたかなにして、どこをひらがなにするか、聴いてる方が考えなくてはいけないわけだ。
 無駄な言葉がいっさいない、すばらしい「聴写のさせ方」である。

(1998.2.12)