たとえ仮病でも

 今、三上周治氏の『学級崩壊!「荒れた学級」をどう“建て”直すか チェックポイント88の提案』(明示図書)を読んでいる。とても読みやすい本だ。
 さて、その中の「第2章 担任がすること・しないこと(指導改善のポイント)」で、第5項「健康や命に関することは、思いっきり心配してやる」は、まさにその通りだろうな、と思った。
 問題を起こす多くの子というのは、大人に思いっきりかまってもらいたいのだ。ただ、すなおに甘えるすべを知らない。そのため、問題行動という態度をとってしまうのである。(まあ、単なるわがままもいるだろうが。)
 ただ、教師として、問題行動を起こしてるのに、こちらで甘えさせるわけにはいけない。しかし、たとえ仮病であれ、本当であれ、その子がしんどかったり、身体の不調を訴えてきたら、しめたものである。思いっきり甘えさせたらいいのだ。「どうした?大丈夫か?」と、ほんとに心配そうに声をかけたらいいのだ。 何しろ普段は、なかなかやさしい言葉をかけてやる機会がない。
 別の学校の先生が、「しんどい」と言う一人目の子はやさしく心配して声をかけたのに、仮病らしき二人目の子には「ちがうやろ」と否定したそうだ。すると、そのことを根に持たれ、ずっと言われるそうだ。要注意しなくては。

(1999.3.8)