「不満」を解消する心理法則

 最近、特に読みたい、という本が見つからないので、家にある読みかけの本を探してみた。
 多湖輝『子どもの心理法則』(ごま書房)。300ページほどある本なのに、50ページしか読んでいなかった。
 この本の251ページには、「「不満」を解消する心理法則~こうすれば、子どもは親の言うことに素直に耳を傾ける~」というのがあった。今のクラスを担任している私に、ぴったりの項目である。
 その項目の第1節は、「抵抗感のない言い方で「不満」を解消させる」である。
 なるほどと思ったことを具体的にピックアップしてみよう。

・「気持ちはわかるが」と、相手の感情を先取りする。
・口答えしてきたらとにかく言い分を全部聞いてから、こちらからも提案や相談の形で言う。
・「とにかく3分だけ聞いてくれ」「一つだけ言いたい」と前置きして、聞く相手の負担を軽くしてから言う。
・最初に選択肢を絞っておき、そこから子どもに選ばせる。子どもは、自分で決めたと思ったことには不平を言わずに従う。
・「ダメなものはダメ」と言い切り、その理由は子どもに考えさせる。
・善悪ではなく、子どもの損得感情を刺激する。
・「先生が最初からきちんと言ってなかったのは悪いが」というように、一部の非を認めれば、権威の重圧を子どもは感じなくなる。
・子どもの要求は、わざと待たせてからかなえると感謝の念をもたせられる。

 この中で、今度試してみたいのは、選択肢を作って選ばせる方法である。
 例えば、余った各教科のテストの中から、1枚だけ選ばせてやらせる。
 自分の得意なものをやればいいわけである。
 また、別の事例として、子ども達に体育でやることを考えさせることを検討してみよう。
 多分それぞれやりたいものが分かれ、何に決まったとしても不満が残るだろう。
 そこで、最初に、「全員で一つ決めたものをするか」「男女それぞれ一つ決めたものをするか」「それぞれ決めたものバラバラでやるか」を選ばせておく。
 もし、「全員で一つ決めたものをする」と決まれば、何をすることに決まっても文句はなし、ということである。
 ソフトをやりたい子などは、やりたい子が数人だと、まともな試合ができない。
 だから、一つに決めたものになりたがるだろう。バラバラと決まってしまえば、やりたい子が数人でもあきらめがつくというものだ。 

(1999.3.12)