横棒三年、縦棒十年

 伴先生の凸凹の授業の元ネタとなったのが、次の本です。

南 鶴溪『文字に聞く』(毎日新聞社)

 図書館では、芸術コーナーの書道の所に置いてありました。
 なぜなら、南女史は、書家なのです。そこで、次のような話も書かれています。

 書道では「横棒三年、縦棒十年、点は一生」という。どの世界にもある修業の基本をいった言葉だが、漢字の構成は横棒が七割を占めていることを考えあわせると、三年もすればほぼ字形が整うと理解することもできる。

 小学校では、3年から習字を習います。
 最初の字が、まさに横棒の「一」です。
 6年なら、横棒はマスターしておいてもいいのでしょう。でも毎日、習字があるわけではなく、月に2回ペースぐらいの習字では、修業ともいえません。
 まして、教える教師が習字の素人なのですから、それほど子どもがうまくなるわけないのです。

(2002.3.8)