余白と思考

 水の温度を上げて、ミョウバンや食塩を溶かしていく実験をしました。
 ある女の子が、びっくりするぐらい気づいたこと・今日学んだことを書いていました。紹介します。

(気づいたこと)
1温度をあげてすぐは、とけやすい。
2温度がたかいととけやすい。
3食塩よりミョウバンの方がとけやすい。
4食塩は温度をかえてもとけかたはかわらない。
5食塩はとかせばとかすほど、そこにたまっていった。
(今日学んだこと)
さいしょは、この前みたいに、食塩の方がとけやすいのかと思っていたら、ミョウバンの方がとけやすいということが分かった。温度を上げると、食塩より、ミョウバンの方がとけやすい。水の量をふやすと、ミョウバンより、食塩の方がとけやすい。不思議だった。でも、これは、食塩とミョウバンのせいしつにかんけいがあるのかもしれない。マッチをつけたことがなかったので、さいしょは、こわいと思っていたけど、いざやってみるとおもしろかった。マッチのつけかたも分かった。マッチをたてにもつと、先まですぐに火がつくので、はやくよこにしないといけないのは、むずかしかったけど今日のじっけんはとても楽しかった。またマッチをつかって、火をつけたい。

 気づいてほしいこと・学んでほしいことをしっかりつかんでいます。
「食塩とミョウバンのせいしつにかんけいがあるのかもしれない」という気付きは、実にすばらしいものです。
 1人2本以上マッチを使わしているのですが、この女の子は、マッチのこともくわしく書いてくれてます。しっかり使い方を教えれば、こわいから、楽しいへと変わるわけです。
 このノートに対する私のコメントは、短いです。
「気づきも学びも、とてもよく書けてます。すばらしい書きぶりです。」
 なぜ、この女の子が、ここまで長い気づきと学びを書いたか推測してみました。
 それは、ノート1ページのスペースが余っていたからだと思います。
 今日は、次の問題と予想、そして記録の表を書いただけです。
「水の温度をかえるととけるものの量はどうなるか。」
 この子は、28行のノートを使っていて、表までで9行使いました。
 その下に余った19行を埋めると、上記のような長い文になるわけです。
 スペースが思考を埋めるという感じですね。 

(2005.2.4)