久保学級国語ノートを分析していきます。(ノートP.10~11)
星野道夫「森へ」の単元で、久保先生は次の発問を出されています。
問一、朝の海に聞こえる音は、どんな音ですか。(レベル①)
なぜ、この発問がレベル1なのかを答えから推定してみます。
答えは「カヤックのオールが水を切る音」と「カヤックのオールが水を切る音だけ」の2つのどちらかです。(どちらも正解ということ)
教科書には、この文がそっくりそのままあります。
教科書から答えを抜き書きできるものが、レベル1なのではないでしょうか。
問二、太陽が現れては消えてゆくのはなぜですか。(レベル②)
この正解は「ゆっくりときりが動いているから」「きりが動いて太陽を見えなくするから」「きりがゆっくり動いて太陽の前をかぶさるから」の3つがノートに書かれています。
これは、教科書の言葉を使って答えを作り出すからレベル2なのでしょう。
(「なぜ」と聞かれたら「~から」で終わるのは、答え方の約束でしょう。)
問三、九ページを読んですてきだなと思う文を書き写し、感想を書きなさい。(レベル④)
レベル3がなくて、いきなりレベル4です。
ここでの感想は、書き写した文に関してのものでないといけないのでしょう。
すてきだなと思う文を選び、それに対して自分の考え(感想)を書くから、レベル4なのかもしれません。
この後、「問題に対する答え方」がノートに書かれています。
問題に対する答え方
①なにと問われたら…名詞で答える
②なぜと問われたら…だから、のでと理由で答える
③著者はどう表現していますか…著者の意見を書く
④○○を読んでどう思いますか…自分の意見を書く
この①~④が、そのままレベル1~4に対応するのかもしれません。
著者の意見を聞く問いが、レベル4の問い、ということです。
(2005.2.22)