久しぶりに、国語教育サークル「のはらうた」に行きました。
今日の教材は、学校図書6年の「三内丸山遺跡」です。このサークルで説明文を扱うのは、めったにないことです。
講師的立場の西村先生が、説明文の学び方について、次の2つをあげました。
①内容への感動や理解を学ぶ。
②説明の仕方を学ぶ。
今回の「三内丸山遺跡」だと、たんに内容を理解するだけなら、社会の授業になってしまいます。
でも、国語であるなら、それだけでいいわけありません。
そこで、「説明の仕方を学ぶ」ということが大切になってくるのです。
この教材の筆者である岡田康博氏は、説明文として、とてもわかりやすい書き方をしています。例を一つあげましょう。
これまでの調査結果から、三内丸山遺跡の特ちょうは、次の三つの言葉で表現できる。
第一は、「大きい」ということだ。縄文時代の集落は、ふつう少人数で小さいものだと考えられていたが、ここは集落全体の広さが野球場の七個分もある。ただ大きいだけではなく、家やお墓などを作る場所が決められていて、土地の使い方の決まりがあったようだ。
第二は、「永い」ということである。(以下省略:荒井)
岡田氏は、最初に結論を言ってから、それについて後から詳しく書いています。 上記に紹介した文の場合、第一に、第二に、第三に、と続くアウトラインに沿った構造になっています。
そのため、大変に読みやすいのです。
例えば、12段落の最初の文は、次のようになっています。
ごみ捨て場を調べると、縄文時代の食生活が分かった。
この後の文では、ごみ捨て場の出土物から分かる食生活が詳しく書かれていくのです。
こういう文の書き方を学ぶことは、作文を書くときにも大いに役に立つことでしょう。
(2002.6.14)