成績づけで忙しい時期に、原田さんの教室を参観させていただきました。
しかも、2時間も、授業させてもいただきました。ありがとうございます。
原田学級の子どもたちは、2年生と思えないぐらい賢かったです。
名文・詩文の暗唱もすごいですが、普段の授業での動きがすごいです。
切り替えが速いのです。原田さんの指示で、スッと次の動きに移れるのです。
1時間目は音楽でした。
名文暗唱の次に、3分間の百マス計算、そして音楽のテレビ。
歌を数曲歌い、次は楽器です。
右の列の人がピアニカをとり、左の列が木琴を取りに行きます。
途中、交代の指示で、ピアニカと木琴が変わります。楽器を変えるのではなく、人(子ども)が入れ替わるのです。無駄がありません。
「場所、交代。」
原田さんは短い指示しか出しません。
休み時間の様子を見ていると、元気な子どもたちです。やんちゃもいますし、将来の問題児になりそうな子もいました。
でも、授業になると、集中して取り組めるわけです。
2時間目3時間目と授業することで、その思いはさらに強くなったのでした。
(2006.3.8)
2年原田学級で、聴導犬の授業をしました。
「みなさんは、もうすぐ3年生です。3年生になると、新しく総合的な学習という時間が始まります。今日は、その総合的な学習を授業してみます。」
これを最初に言ってから授業に入ろうと思っていたのですが、自己紹介している内に忘れてしまいました。(授業の途中で、思い出して言ったのですが。)
(1)写真を見て、気がついたこと・分かったこと・思ったこと
拡散的発問からの導入です。
子どもたちがどの程度書けるのか分からなかったので、
「3分で2個書けたら、2年生レベルで合格です。」
と、評定基準を思い切り下げて提示しました。
さらに、書いている途中で、前の席で「犬がいる」と書いていたのを紹介し、「こういうのでいいのですよ。」と言っておきました。
もともと原田学級の力もあるのでしょう。
全員が3分で2個以上書けていたようです。最高は9個でした。
(2)発表
となりの人に自分の気付きを全部言わせてから、列指名で発表。
犬はどんな犬かを予想させ、聴導犬を紹介しました。
(3)耳の不自由な人はどんなことに困るか。
これも拡散的発問です。
「分かんない人は耳をふさいでごらん。それで外に出ることも考えましょう。」
これは3つ書けた子から私にノートを持ってこさせ、先着7人の子に板書させました。板書させるなら(1)の気付きでなく、授業のねらいに直結するこちらの方となります。
原田学級の書いたものをいくつか紹介します。
・人の話がきこえないからこまる。
・じしんがきてもきずかないのでこまる。
・おとがなってもわからないこと。
・はなせない。
・いきるのがくるしい。
・電話ができない。
・5人でも1人ぐらしみたいになる。
・でんしゃにのっている人がどこでおりるかわからない。
・めざましとけいのおとがきこえない。
・人がしゃべりかけてきてもこたえれない。
・目で見ないと分からない。
・げんかんのチャイムがなったときにこまる。
・耳がきこえないとおんがくがきこえない。
・がっこうのこはなまえをよばれてもわからない。
・いきるのがむずかしい。
(4)聴導犬の活躍ぶりを見ていく。
(5)聴導犬3択クイズをする。
(6)聴導犬のビデオを観る。
(7)感想を書く。
子どもたちの感想もいくつか紹介します。
・ちょうどう犬のことがよくわかりました。
でも耳がふじゆうな人は多いけどちょうどう犬は少ないです。だからほとんどの人がちょうどう犬がつかいたい人がいると思う。とってもたのしかった。またやりたいです。(細川)
・わたしたちのひいばあちゃんにもちょうどう犬がほしいです。(永田)
・ちょうどう犬は、えらい。でも少ない。(木下)
・いぬはやさしい。かしこい。(河端)
子どもたちの感想の中には、耳の不自由な人に対する記述がほとんどありませんでした。(細川くんと永田さんのがかすっています。)
聴導犬のかわいさに目がいきすぎたせいでしょう。
耳の不自由な人と聴導犬をつなげる語りを私がすべきだったのです。
(2006.3.9)