「学級びらきのABC」というタイトルの原稿依頼が来ています。学力研ニュースに載せるB5一枚のものです。
B5一枚ですから、あれもこれも書くわけにはいきません。
学校に来る理由を語るところを書いてもいいのですが、それは私でなくても書けることです。私だから書けることで、学級開きについて書いてみます。
学級開き、やることは山のようにあります。
教師の自己紹介、学校に来る理由(学びため、友だちと協力するため)を語り、そして所信表明(「一人残らず賢くします」という宣言)。
教科書を配り、席を決め、学級のルールを決め、係・給食当番を決めます。
とにかく忙しいけれど、その中でも、授業を早急にしていくべきなのです。
何のために授業をするのか。
第一に、学校は学ぶ場だからです。
第二に、授業をすることで、子ども1人1人が見えてくるからです。
第三に、授業によって、学習規律ひいては学級のルールを確立できるからです。(授業を通して、教師が教師として認められます。) つづく
(2006.3.19)
続きです。拡散的発問を取り上げてみました。
学級開きの授業は拡散的発問で
子ども1人1人を見取り、学習規律を教えていくには、拡散的発問が最適です。(拡散的発問…多様な答えが出る発問。名付け親:千葉の根本正雄氏)
「写真を見て、気がついたこと・分かったこと・思ったことを書きなさい。」
「この詩を読んで、頭に浮かんだものを全て書きましょう。」
誰もがいくつもいくつも答えを書けるような難易度の低い発問をします。
「ノートに番号を振って、3つ書けたら持ってきなさい。」
ノートに持ってくる姿から子どもの様子を見て取ることがいます。
教師の方へノートを向けるような子もいれば、片手をポケットに入れながらノートを無造作に見せる子もいるでしょう。
番号を打つ指示を出しているのに、それを聞いていない子も要注意です。
この時、教師は全員にノートを持ってこさせ、○をします。
「うん、丁寧。」「よくできた。」
と、短い声かけもします。
「まだ2つの人、1つの人も持ってきなさい。」
「0個でも持ってきなさい。」
とにかく全員に○をつけます。(0個の子も要注意です。)
次に、全員に自分の書いたものから1つ選ばせて発表させます。
クラス全員1人1人が声を出す場を作るわけです。
教師の「一人残らず全員を賢くする」という姿勢を示すことにもなります。
ぜひとも、学級開き2日以内に授業をされてください。
(2006.3.20)