詩「春の歌」

 学校図書『小学校国語四年上』にある最初の教材文は、詩です。
 草野心平の「春の歌」と、工藤直子の「めがさめた」の2編です。
 どちらも春を詠んだ詩です。作者は2人とも詩人としては有名です。
 なぜ、教科書の最初の教材に詩が採用されるのかを考えておく必要があります。

① クラス全員で声を出すのに最適だから。
② 教材として取り組みやすいから。(長文教材より易しい。)
③ 短い時間で指導できるから。

 では、物語文や説明文とは、違う詩を教える意義は何でしょうか。
「言葉からイメージを広げる」ことだと、私は考えます。
「短い詩から、こんなにもイメージが広がるのか。」という感動を子ども達に感じさせられたら、詩の授業としては成功といえるのではないでしょうか。
 連れ読み・一斉読み・交代読み・たけのこ読みなど、様々な音読をしたあとに、イメージをふくらませるための発問をしていけばいいのです。

(1) かえるは、何を見ましたか。(マルチ発問)感じたものもとりあげる。
(2) かえるは、太陽を見たのですか。(セレクト発問)

 太陽を見たか見なかったか、水を見たかどうかを検討していくなかで、言葉にこだわりつつ、イメージをふくらませることができます。

(2007.3.29)