勉強とは書くことなり

 常任委員会で深澤先生にいただいた岸本裕史氏の論文から、4月の学力づくりについて書かれたところを引用します。

学年の初期、四月いっぱいは、字を書いたり、計算することをいとわないで、少々の時間なら、つめてやっていける子にしていくことに意を注ぐべきです。極端な言い方かもしれませんが、「勉強とは書くことなり」と、しつけていくのです。初めの頃、子どもたちは、いやがります。めんどうくさいと言います。悲鳴をあげる子もいます。でも、そんなことは無視します。「小三年なら三〇分、小五年なら五〇分ぐらいは、黙って勉強をやり続けていく能力はあるはずだ。それができない子を、世間では、落ちこぼれといっている」と言ってやります。それでも、まだ、しつこく文句を言う子には、「勉強ちゅうもんは、昔からしんどいと決まっとる。しんどいことでも、根気強くやり続けていけば、やがて、自由に書いたり、計算できるようになってくる。すると、勉強が楽しくなってくるんだ。落ちこぼれている間は、勉強するのが苦しいし、しんどいんだ」と断固として勉強することを強要します。ひるんではなりません。迎合すると、必ずガヤガヤ学級になっていきます。 岸本裕史「子どもの心を拓く教育技術」(1984.5)より

 4月もしくは1学期は、学力の基礎、読み・書き・計算の力を全員につけていく時期です。そのことを第一に授業を組み立てていく必要がありそうです。

(2008.2.3)