昨日、栄養士の実習生が研究授業を3年生でされました。
実習生2人による授業です。(2人授業です。)2人とも、授業をするのは、初めてだそうです。
初めてだからうまくいくはずないのですが、担任の先生や栄養士の先生のサポートもあり、1時間の授業はそれなりに完了しました。
授業後の検討会にも参加しました。
私ぐらいの年になったら、若い人の授業を見たら、その授業について代案を示しながら話せなくてはいけません。こういう機会に、自分の持てる知識や技量を少しでも伝えていくべきなのです。
今回、指摘したことは、大きく3点です。
1点目は、物の出し方・見せ方。大根で作った花、キュウリで作った蝶や松などを最初に子どもたちに見せました。でも、ただ見せてるだけなのです。
「先生、すごく変わったお花を持ってきました。見たいですか。」
というように、見せる前に演出をすることで、子どもの集中力を高めるわけです。
2点目は、いらないものを見せないこと。教卓の上に、人の顔が描かれた紙袋が置かれていました。教材を入れておくための袋なのでしょう。でも、その人の顔が気になります。伏線でないなら、見せてはいけない邪魔物なのです。
3点目は、子どもに作業させる時のステップ。班に配られた野菜(実物)をやおやさんになって売るための口上をプリントに書かせようとしました。
これは、初めての問題をいきなり子どもにやらせることと同じです。
2桁×2桁のかけ算を初めて教える時に、いきなり自力で問題を解かせたりしません。(問題解決学習はそうさせるのかもしれませんが。)まずは、解き方を教師が示して、やってみせます。次に、同じパターンの違う問題を数名指名しながら、みんなで一緒に解いていきます。それからやっと、一人で解かせてみるのです。
今回の売り口上も、まず教師が見本をやってみせなければいけません。
次に、数名の子に、やってみせます。この時に、どのように売り口上を考えていったらいいかの手順を示していくのです。
例えば茄子を見せながら、
「茄子のいいところって、どんなところか1つでも言える人?」
「青紫がきれい。」「つるつるしてる。」「いためるとおいしい。」
(出た意見を板書しておきます。)
「では、このいいところを使って、茄子を売ってくれる人?」
「いらっしゃい、いらっしゃい。つるつるしたおいしそうな茄子だよ。いためて食べるととってもおいしいよ。」
このように手順を教え、見本を見せてから、作業させるのです。
(2008.2.9)