井沢元彦『井沢式「日本史入門」講座② 万世一系/日本建国の秘密の巻』(2007.1.31徳間書店)に、「日本」という国号の由来が説明されています。
ところで、「日本」という国号はどのようにして成立したのでしょうか。
実はこれには中国がかかわっています。
「日本」という国号ができるまで、日本人は自分たちの国を「大和(やまと)」と言っていました。「やまと」はもともと地名だったと思います。大いなる和を達成した政権が「やまと」の地に誕生したという意味を込めて、「大和」と書いて「やまと」と読み、自分たちの国をそう呼んでいたのでしょう。それが、次第に中国を意識するようになり、中国が「世界の中心だ」と威張るなら、その東にある我が国は日(ひ)出(いづ)る国であり、我が国の西にある中国は日の沈む国であるというとらえ方をするようになり、日出る国という意味で、「日(ひの)本(もと)」という名称を国号として用いるようになったのです。
こういう根本的なことを知っておきたいです。
「日本が日本というのは、当たり前じゃないか」で終わってしまうと、何もかもが当たり前で終わってしまいそうな気がします。今、普通に使われている言葉を「なぜそう言うのか」と考えることで、その言葉に込められた深い意味が見えてくるような気がします。
(2008.3.8)