多目的室に5年生全員を集めました。
いきなりMDをかけ、卒業式で歌う「そのままの君で」を歌わせました。
静かに集中させるには、行動から入った方がいいのです。
その後、卒業式の在校生呼びかけのセリフを誰がやるかを決めました。
オーディションで合格者を決めます。
5年生は全員で47名。在校生の一人だけで言うセリフは28個です。
19人は、全員で言うセリフだけを言えばいいわけです。
「これも学習ですから、どれか一つのセリフはオーディションを受けなさい。」 どれもオーディションしないのは、なしです。
「全員起立。自分の受けようと思うセリフを言ったら座りなさい。」
これは、詰めです。
セリフのオーディションは、合格するまで何回でも受けていいことにしました。
こちらとしては、声の大きい子を取りたいからです。
1番のセリフから順に希望する子が、セリフを大きな声でよみます。
私と相方の先生で相談し、誰が合格かをその場で告げます。
時には、10人以上の挑戦者から2人だけ選び、その2人に再度よませて、合格を決定したこともあります。(周りが応援したりします。)
何度も何度も挑戦して合格できない子もいます。
それゆえ、オーディション終了後、全員を立たせ、何回挑戦したかを1回から順に聞いていき、すわらせていきました。
最後、数人残った子は、10回以上挑戦した子です。(そして、合格できなかった子でもあります。)
「何度も挑戦したのは、立派です。何度も何度も挑戦できる子は、いずれ、大きな事も挑戦してできるようになっていくものです。」
何度も挑戦した子をしっかりとフォローする必要があるのです。
オーディション終了後、在校生の呼びかけと歌をやって終了しました。
(この時は、自分のセリフを言う時は、立たせました。全員のセリフの場合は、 全員が立ちます。これは、自分のセリフを意識させるために必要です。)
今回、オーディションで決めたことは、後々、練習に効いてきます。
何しろ、1人のセリフを言う子は、たくさんの挑戦者の中から、選び抜かれた子なのです。そのセリフを勝ち取ったといってもいいでしょう。
ということは、そのセリフを言う中に、敗れた挑戦者の思いも込めていかなければいけない、ということです。
甲子園をめざす野球チームと同じです。勝ったチームは、負けたチームの思いも引き継いで、次の試合をよりがんばっていかなくてはいけないのと、同じなのです。
(2010.3.2)