暗唱テストを厳しくする理由

 TOSSでよくやっている詩文の暗唱は、合格判定をとても厳しくします。
 私はなぜそんなに厳しくするのかが分かってなくて、結構、甘めに合格を出していました。
 でも今回の日本国憲法前文の暗唱テストでは、ちょっとでも詰まったり、言い間違えたり、同じ言葉を2回くり返したりしたら、不合格にしています。
 厳しく判定するのがなぜいいか分析してみます。
 1つめ。不合格が当たり前になることです。チャレンジしても次々、不合格になっていきます。できなくても間違えても当たり前なんだという空気が学級にできてます。合格できるようになるまでチャレンジしない子は、結局は、いつまでたっても合格できません。不合格になることを何度もくり返すことで、その繰り返しが合格に自分を近づけていくのです。
 2つめ。合格した子は、自分に自信を持てることです。何度も練習して、何度も不合格して、やっと自分は合格した。他の子もチャレンジするけど、なかなか合格できない。合格できた私は、すごいんだ、と思えるのです。甘い判定で誰もが合格するようなら、合格の価値も下がっていくというものです。
 3つめ。1回で合格するより、何度も不合格してから合格する方が、読む回数が増え、習熟した合格となっていくことです。本当の暗唱になるのです。

(2011.2.9)