1年間を見通した学力づくり

 学力とは何か?粗くいって「知識」と「技能」だと、私は考える。
 とりあえず、自分なりの定義を持つことが大切。
 知識は、一気に教えるわけにはいかない。記憶には限界がある。
 技能は、自転車の乗り方のようなもの。一度、習得すると、ずっと使える。
 国語での知識といえば、漢字の読み書きとなる。それゆえ、漢字は毎日一定の時間をとり、少しずつ覚えさせていく。国語の他の授業、例えば、物語の読み取りなどよりも、優先して漢字を覚える時間をとっていく。漢字を優先して国語を進めていけば、2学期の終わりには、新出漢字の指導は終わっているはずだ。3学期は、全漢字の復習の時間に割り当てる。
 国語での技能といえば、原稿用紙の使い方、長い文の使い方、比喩やオノマトペなどのレトリックの使い方など作文系が代表的である。説明文の構造を問いと答えの対応で読み取ったり、物語文の起承転結を見つけそこから主題を導き出すことなども技能となる。これらの技能系の習得は、一点集中で身につけさせたい。
 一年間を見通した学力づくりをしていくためには、一年間通じて学んでいくべき知識と、どこかで一点集中して教える技能とを把握することである。

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 学力研ニュースの原稿の下書きです。具体的実践を入れないと堅くなりますね。

(2012.3.29)

 原稿できました。今回は、結構、時間がかかってしまいました。
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 学力とは何でしょうか?
「学ぶ力」それとも「学んだ力」?
 一年間を通した学力づくりをしていこうと思うならば、「学力」の定義をはっきりさせておく必要があります。

 学力とは「知識」と「技能」である。

同じ学力であっても、知識と技能では、それぞれの学ばせ方がちがってきます。
 知識は、一気に教えるわけにはいきません。記憶には限界があるからです。
 技能は、自転車の乗り方のようなものです。一度、習得すると、ずっと使えます。それゆえ、一時期に集中し教え、確実に身につけさせることになります。

一、国語における知識と技能
 国語での知識といえば、漢字の読み書きとなります。それゆえ、漢字は毎日一定の時間をとり、少しずつ覚えさせていくことになります。国語の他の授業、例えば、物語の読み取りなどよりも、優先して漢字を覚える時間をとっていきます。漢字を優先して国語を進めていけば、2学期の終わりには、新出漢字の指導は終わっているはずです。3学期は、全漢字の復習の時間に割り当て、知識を定着させていきます。
 国語での技能といえば、原稿用紙の使い方、長い文の書き方、比喩やオノマトペなどのレトリックの使い方など作文系が代表的です。説明文の構造を問いと答えの対応で読み取ったり、物語文の起承転結を見つけそこから主題を導き出すことなども技能となります。
 このように、各教科において、知識と技能をまずは見分けることが大切です。

二、社会6年:歴史用語(知識)の学習
 歴史の学習では、卑弥呼・織田信長・福沢諭吉などの歴史人物や大化の改新・応仁の乱・明治維新などの歴史的事件名など、覚えておきたい歴史用語(知識)がたくさん出てきます。
 子どもにとっては、ほとんどが初めて出会う用語であり、しかも、小中でも習わない漢字が多く使われています。
 様々な手だてで、知識の習得を図ります。

 ①フラッシュカードを使う。
 ②カルタで遊ぶ。
 ③テストで定着させる。 

 フラッシュカードは、B5大画用紙を横長半分に切って作ります。画用紙の裏に、真ん中上にセロテープを貼っておくと、そこに指が引っかかって速く紙を送ることができます。使うのは、授業の初め、全員が揃ってなくても、教室にいる子に読ませていきます。短く何度もくり返すことが、知識定着のポイントです。
 カルタは、歴史人物カルタや年号カルタなど、様々あります。1対1で対戦させ、勝敗によって、席が移動するようにするとより盛り上がって遊べます。
 通常のテストでは、歴史用語を正しく漢字で書けていたら、プラス5点にしています。105(85+20)と表記します。さらに、テストの裏に、歴史用語だけを問うテストも印刷してさせました。

【歴史用語テスト(例)】
❶米作りの始まった時代を何時代といいますか。(弥生時代)
❹自分の力の大きさを示すために作られた大きな墓を何といいますか。(古墳)
❼まじないでくにをおさめた女王の名前は何ですか。(卑弥呼)

 歴史用語を問うテストは、通常のテストより努力の結果がはっきり出ます。それゆえ、子どもたちの多くはやる気を出し、多くの子が百点をとっていました。

三、国語:起承転結に分ける
 物語を読み取る上で、起承転結に分けることはとても有効的な方法です。
 ただ高学年の教材文は、起承転結に分けるには、文章が長すぎます。
 そこで、イソップ寓話「うさぎとかめ」を配り、起承転結に分けさせました。
(お話自体は、ネット上にあります。)
 分け方の基準はいろいろな考え方があるので、自分なりの分け方を決めておきます。

 ①起…事件の起こり(問題提起)
 ②承…起を受けた出来事
 ③転…結を左右する瞬間
 ④結…事件の顛末

「うさぎとかめ」であれば、うさぎとかめが競走をすることになったところが起。競走が始まったところが承。結は競走の勝敗が分かるところ。では転はどこでしょうか。
 物語の結を左右する瞬間ですから、うさぎが休もうと決めたところになります。
 このように、「うさぎとかめ」で起承転結を学習したすぐ後に、長文教材「桃花片」でも、起承転結を考えさせます。さらに、立松和平の「海のいのち」では、どこまでが起か、どこからが転かなどを理由づけさせて話し合わせるのです。

【起だと考える理由】
・起は、何かが、起こるだから、父が死んだというのが起だと思った。
・最初から7ページの最後までは、太一が漁師になる事と父親が亡くなっているが、8ページの最初の行からは、太一が与吉じいさにでし入りさせてもらう話に、会話がかわっているから。
【転だと考える理由】
・太一がやっと、瀬の主を見つけた場面が書いているから。
・瀬の主を殺さないことを決めたことで、太一は父とちがった。だから、このお話の結末が変わったから。

 起承転結の転が分かることで、物語の主題も見えてきます。
「うさぎとかめ」ならば、かめが遅いので休むことを決めたところが転なので、そこから油断大敵という主題が見えてきます。「海のいのち」ならば、父の仇である瀬の主を殺さないことにしたところが転なのでそこから「憎しみを捨てることで人は幸せになれる」という主題が見えるのです。

四、どんな教師人生を送るのか
 実際に学級がスタートすると、毎日の授業、押し寄せる校務に流されてしまいます。 忙しくなると、教科書通りの順で教えるだけとなり、一年間終わってみると、子どもたちに何が残ったかが分からなくなってしまいます。
 この一年間に「これだけは習得させたい」というものを明確に持ち、充実感のある教師人生を送ってください。
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 技能を学ばせることをあまりできていなかったことが、今回の原稿を書いてみてよく分かりました。来年度は、技能を学ばせることに重点を置きます。

(2012.3.30)