原田式パン残し方

 学期初めは、いつも充実している。
 なぜなら、自分のこれまで学んだことを次々と、発揮できるからだ。
 先日のサークルで、私は「怒れる荒井」と題する日刊考現学の項を読んだ。
 その時、パンのことで、原田誉一氏に聞いたことは、とても勉強になった。
 原田氏は、食べかけのパンを残すことも捨てるような行為だから、させたくないと、言われた。そこで、次のようにするそうだ。

《原田式パン残し方》
① パンが2個の場合、食べられる分だけ、取る。
② 大きいパン1個だけの場合、半分にしたい子同士で分けて、丸のままの1個を返す。

 こうすると、かじったあとのないきれいなパンだけが、残るのである。
そうして残ったものは、原田氏が食べるか、持って帰るかするそうだ。
「食べかけのパンを残させない」という発想が、とてもいいと、私は思う。 
 ところで、この原田式パン残し方を追試してみると、7個の大きいぶどうパンが残った。1つは、放課後私が学校で食べ、3つは不登校気味の子の家にあげた。残り3つは、私の家の冷凍庫行きである。日曜の朝食になりそうだ。

(1998.4.20)