岸和田の松藤司氏から、貸していただいてる学級通信に次の記述があった。
◇まず、題名の下に○を10こ書かせた。音読した回数を赤でぬるためである。10回ぬれたら、わたしが聞いてあげて合格したら合格シールをはるようになっている。
最初に注目したのは、「赤でぬる」というところだ。
今まで、私は色の指定をしなかった。赤やら青やら自分の気に入った色でぬればいいと、思っていた。だから、何故、松藤氏が赤に限定しているのか、不思議だった。ちょっと考えてみた。
「そうか、赤でぬるから、赤鉛筆がいるんだ。」と、思ったのだ。
赤でぬらすことで、赤鉛筆を持ってきているかどうかの点検ができるのである。 次に、注目したのは、「10回ぬれたら音読テストをして合格シールを貼ってあげる」ということだ。
これを追試してみた。10回音読した子の音読を給食準備中に、私が聞くのである。子どもが読むところは、私が指定する。長い教材文であれば、最初・中(なか)1・中2・最後というように読ませる。
いくつかポイントを持って、聞いている。
・ 題名と作者の読み方の違い、そのあと本文に入るまでの間、それらを意識して読んでいるか。
・ 会話文は、粒立てて読んでいるか。
・ ページめくりのところを詰まらずにスラスラ読めているか。
・ 長文をスラスラ読めているか。
・ 読点や句点で息つぎできているか。また、読点や句点以外の場で不用意 に息つぎしていないか。
・ ……のところで、きちんと間をとっているか。
・ 抑揚や感情を込めて、読んでいるか。
上のようなポイントが全てできなければ合格しない、というわけではない。
最初は、スラスラ読めれば、ほめて合格にすればいい、と思う。
何しろ、10回も家で練習してるのだから、それだけで立派である。
まあ、ほんのちょっとだけ、注文をつけて、読ませてみてもいい。
合格シールは、たまたまあった、深海魚のシールを使った。5種類あったので、選ばせて貼らせた。算数の教科書チェックで合格した子にも、シールを貼らせた。 なにか一面クリアした、というのがはっきり分かって、子どももうれしそうだ。
(1998.4.22)