「まい下りてきたのは、何ですか?」の発問をしました。
恐れていたのは、全員が「羽」を選ぶことです。
でも実際は、雪派が8人、羽派が12人でした。(2人欠席、1人遅刻)
「理由が1つ書けたら持ってきなさい。」
持ってきた子の理由を読み、「なるほど、よく書けてるね。」「長いの書いたね。」と、ほめながら○をつけていきました。
「○をもらった人は、2個目、3個目と書いていきなさい。」
全員が最低1つの理由は書けた段階から、数分待って、ノートを集めました。 討論は、明日に持ち越しです。
全員のノートを見ました。一番、気になったのは、雪派の理由です。
・小さな羽では、ないのでしょうか。とかいているけど、ないのでしょうか。とかいているから。まだ、羽とは、決まっていないから、雪と思った。
・「小さな羽では、ないのでしょうか(・・・・・・・)。」だから、雪かもしれないから。
・はねは、そんなに、とびちったら、はねがなくなって、とべなくなるから、ゆきだと思う。
・たくさんは、どれくらいかわからないし、はばたきで、そんなに、飛び散らないと思うから。
まだ、他の子の理由もあるのですが、上記に紹介したものが、なかなか説得力があります。文章を根拠にもしています。ないのでしょうか、が断定ではないことに気付けているのが、すごいです。
羽派の理由にも、説得力のあるものがいくつもあります。
・あれは雪ではなくてと書いてあるから。
・たくさんの白鳥のはばたきから飛び散ってくるのは羽だから。
・話者は、羽では?と聞いてみたい。
・ふわりふわりというのは、羽のことだから。
・毎年白鳥の来る日に雪がふるわけがないから。
・もし雪だと、だいめいがはばたきじゃないと思う。
・羽はふわりふわりと落ちるけど、雪はパラパラ落ちるから。
・題名がはばたきだから、羽にしました。雪やったら、はばたかないから。
題名の「はばたき」に注目したのは、なるほどです。特に仲谷さんの理由は、「もし~だと、…。」という言い方がすぐれています。岡田くんの羽なら~で、雪なら~で、という書き方が対比になっていて、これもすぐれてます。
これらの理由を見ながら、子どもたちが成長しているのが、よく分かりました。
これは、十分、討論になるぞ、という確信がわいてきました。
ちなみに、私は雪だと考えています。雪から白鳥の羽を連想する話者の想像力こそが、はばたいているのです。心のはばたきなのです。(2008.11.6)