知的な授業が、なぜ学級の荒れを防ぐのか、向山先生の文章から引用します。
教師の授業が知的であり、みんなが楽しい日々を送っているのであれば、ガキ大将の挑戦はない。
先生を中心とした安定したクラスが作られ、ガキ大将は「子ども集団」の中だけで力を発揮していく。
ところが、新しい教師の授業が下手で、実につまらないものであったらどうだろう。
授業がつまらないのに、お説教を長々とされたらどうだろう。
子ども全体の反感が教師に向う。
子ども全体の意志を、具体化しなければボスではない。
ガキ大将は、子どもたちの意志を担って、教師へ挑戦を始める。
向山洋一「特集 荒れるクラス・教師の戦い方」P.10『教室ツーウェイ1998.8 №175』
向山先生の文章からは、ガキ大将を否定する感じはありません。安定したクラスの中では、力を発揮する、というようなことも書いています。
問題なのは、知的な授業をできない教師にある、と言っているのです。
(2003.4.10)