かがやき

 金井先生が学級作りの講座で紹介された「かがやき」という詩を私の講座で授業化して使わせてもらいました。
 自分が用意している教材で授業できるのは当たり前。初めて見た教材を即座に授業化できてこそ、誰でもできる授業づくりといえるからです。
 金井先生は連れ読みをしましたが、私は立って2回読ませました。
 そして、立って読ませる意味を参加者に聞きました。
 授業でする行為には全て意味があることを伝えたかったからです。
「かがやいているのは何ですか。」(マルチ発問)
 雲・林・みんなのほお・湖・太陽・山などが出ました。
「林はかがやいていますか。」(セレクト発問)
 昇り始めた太陽が、雲の下の方だけ輝かせているのです。
 一連では、太陽が昇り始め、すなわち、林を輝かせるほど、太陽は高くは昇っていないのです。
 二連で、太陽はもっと昇り、みんなのほおを輝かせたわけです。
「3連ある中で、異質な連は何連ですか。」
 ここは三連だということが、すぐ分かります。
 この詩は、起承転結で構成されているのです。
 一連が起、二連が承、三連が転です。ということは四連がない、省略されているのです。
「四連を自分で作ってみてください。」
 数人立っていました。
「全てがかがやいている 地球の上で。」
 これなんかは、結構、ぴったりです。
「先生が作った四連目を紹介します。」

 地球がかがやいている。
 宇宙の中で。

  話者の視点がだんだん高くなり、やがて、認識の世界から想像の世界へと離れ、宇宙の中で輝いている地球をイメージするのです。
 描かれてある言葉から、描かれてないことをイメージをしてふくらませることが、詩の授業では必要なのです。

(2007.4.7)