隙を作らない授業経営

 授業に隙ができると、子どもは自分勝手な行動をします。その行動が、やがて荒れへとつながっていくことが多いのです。

【授業の始まり】
 全員揃うまで待たない。算数なら助走問題を出していく。
 (例)「読めますか」板書:2.8 「はい」「2.8」
【課題を取り組ませるとき】
 課題完了の時間差へ対処する。
 量の要求。(例)「10個書けて5年生レベル」
 質の要求。(例)「反対理由も考えなさい。」
 できた子から板書させる。
【教師の目配り】
 指示した結果を見とどけ、評価する。(ほめる、やり直しさせる)
 (例)ノートを持ってくる時に、椅子を入れてくるか見る。できてたらほめ、できてなかったらやり直しさせる。
【発表を聞かせる手だて】
 板書させ目に見えるようにする。
 課題を与えて、発表を聞かせる。(例)「おかしいのを1つ選びなさい。」
【指示1】
 教師の指示通りにさせる。それを確認する。その通りできてなかったら、やり直しを命じる。
(例)「分数の線は定規を使って引きなさい。」
【指示2】
 指示の意味(趣意)を語る。
(例)「しんどいことをするから、力がつくのです。」
「定規を使うと、物事を丁寧にする力がつきます。」
「まっすぐな線を引くために定規を使うのです。定規を使っていてもまっ すぐでなければ、定規を使えたことにはなりません。」
【子ども】
 子どもの思考や感情をくみ取る。
 負の感情を認めた上で、正の感情に変換する。
(例)「分数の線を定規で引くのは面倒です。こんなのフリーハンドで書けばいい、と思うでしょ。でも、分数のような小さな線をパッとパッと定規を使って、まっすぐ引けるということは、道具使いがうまいということです。小さな作業をテキパキ丁寧にできる、そんな力をつけていきましょう。」

 教師のやらせたいと思いと、子どもの面倒だ・やりたくないという思いの差も、一つの隙なのです。それらの隙をうめることも大切なのです。

(2007.4.14)