国語サークル「のはらうた」で、「なまえつけてよ」を扱ってもらいました。 土佐いく子先生がちょうど来られていて、いろいろと教えていただきました。 例えば、主人公の春花は「人生を豊かに生きていく人の感性」を持っていると言われるのです。
学校からの帰り道のことだ。牧場のわきを通りかかったとき、春花は、そこに見なれない子馬がいることに気がついた。
つやつやした毛なみの、茶色の子馬だ。立ち止まってじっと見ると、目が合った。子馬は、ぱちりとまばたきした。春花は、その美しい目に、すいこまれそうな気がした。
歩き慣れた通学路をただ歩いているだけが多いのではないでしょうか。見なれない子馬に気付いたり、その子馬と目を合わせ、その目にすいこまれそうだと感じたりする春花の感性は、私にはないものです。
土佐先生は、阪大と和歌山大学で週一ずつ講義をされています。さらに、各地で講演をしたり、各小学校の研修講師をしたりしています。そんな忙しい合間をぬって、絵を描いたり、書を書いたりしているのです。
仕事がないけど、自分のやりたいことが見つけられない私とは大違いです。
「自分の嫌いなことでも始めてみると変わるものだよ」と、おっしゃってました。
(2015.4.18)