アクノレッジメント

 アクノレッジメントという言葉を知っていますか。

 コーチングでは、質問を投げかけ、その質問に相手が答えるプロセスの中で、自然に相手が自分自身をある行為に向けて説得し動いていくのをサポートします。これを「自己説得」を引き起こすといいます。「自己説得」した行動は、「他己説得」された行動、つまり「ああしなさい、こうしなさい」と、他人からいわれて説得された行動よりも現実化する可能性が高いといわれています。

 教師はどうしても「他己説得」しがちになります。会社が10年もたたないような現代に、何が正しいかなんて分かりません。高校や大学に行けば幸せになれるとは、誰にもいえないのです。そんな時代に、他人から指示を疑問なく信じて動く方がまちがっているかもしれません。それゆえの「自己説得」なのです。

 ただ、目的地が決まり、自己説得により取るべき道が決定され、その人が動き出したとしても、最終的に目的地にたどりつくためには「エネルギー」が供給され続ける必要があります。
鈴木義幸『コーチングのプロが教える「ほめる」技術』(2012.6日本実業出版社)

 このエネルギー供給のことを「アクノレッジメント」というのです。
「ほめる」ことも、アクノレッジメントの1つなのです。
 エネルギー供給という視点が面白いと思えました。

(2015.5.20)