福山憲市編著『算数科「言語活動の充実」事例』(2010.1明治図書)に、次の問題があります。
どっちの 数字 が大きいですか? 6 9
子どもたちの意見は、2つにわれるそうです。
数字という言葉に注目することで、正解が分かります。さらに、
どっちの 数 が大きいですか? 5 8
この問題も出されています。
「数字」であれば、「数を表す文字」ですから、字の大きさに注目すればいいので、正解は6となります。
「数」ならば、「数えて得られる値」であり「ものの順序を数える語」であるのであれ、正解は8となります。
この2問を出すことで、「数字」と「数」の違いが明確になり、さらに、言葉にこだわることの大切さを伝えることにもなります。
「cm」を「センチ」と言わず、「センチメートル」と言ったり、「0」を「ゼロ」と言わず、「れい」と言い、子どもにも言わせるのは、教師としての言葉へのこだわりを表すことになるでしょう。
(2015.8.14)